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モデル名 |
全長(伸長時) |
重量 |
口径 |
総弾数 |
製造国 |
D10RS |
686mm(785mm) |
3.5kg |
5.56mmx45 |
20/30 |
ドイツ |
D145RS |
787mm(890mm) |
3.5kg |
5.56mmx45 |
20/30 |
ドイツ |
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2000年、イギリスBAe社傘下だったH&K社は、技術力を見込まれイギリス軍の主力火器SA80の改良を
請け負った。その実績から、今度はアメリカ国防省より「自軍のM4も改良できないか」との依頼(「H&K側から
提案」説もあり)を受け、M1911のカスタムスミスで有名なラリー・ヴィッカーズ指揮のもと、M4を含めたM16
系の近代改修モデルとも云うべきH&K版M4――コルト製と区別するため「HK M4」または「HKM4」と呼ばれ
る――を2004年に発表する。
HKM4は、M16系の特徴であったボルト作動方式を変更し、同社G36やXM8のシステムを移植。その
結果、信頼性が飛躍的に向上し、発表時のデモンストレーションでは泥水に浸したHKM4を引き上げ、その
まま射撃を行っても動作不良を起こさず「M16は繊細」の常識を覆した。
他にも2万発の発射に耐える耐久性(公式発表)と、ハンドガード部の変更による銃身の加熱問題への
対応、SA80改修時に開発したジャム頻度が低い新型スチールマガジンの採用など、各部の信頼性向上へ
の改修が多い。そのため操作方法は従来と全く同じで、既存のM16系ユーザーも違和感なくHKM4に移行
できるよう考慮されている。
バリエーションとして7.62mm弾モデル(HK417)を用意し、選定中の新型6mm口径弾にも対応予定。
榴弾発射器には同社のAG36を用意するがM203も装着可能。
H&K的にはM16の「次への繋ぎ」として、このHKM4を用意してH&K製品に馴れて貰い、本命の「次」には
XM8を、と考えていたようだ(そのためHKM4の研究開発費はH&K持ちだった)。
しかし、コルト社から「名前が紛らわしい」との抗議で「HK416」に名称変更され、想定納入先だった
特殊部隊には対抗馬のFN社製SCARに先を越され、「次」の予定だったXM8も計画自体がキャンセルされ
るなど、逆風もあったが、現在は着々と採用実績を伸ばしつつある。
現在のところ、アメリカ、インドネシア、オランダ、トルコ、ノルウェー、ポーランドでの採用が伝えられている。
主に特殊部隊などの限定的なものがほとんどだが、トルコとノルウェーでは、現用のG3に替わる制式主力
ライフルという、大口採用である。 またイタリア、ドイツ、フランスの特殊部隊、海上自衛隊の特殊部隊
「SBU」でも実験名目で導入、制式採用されたとも云われている。
ちなみに、2004年に登場した「HKM4」と、2006年登場の「HK416」とでは、仕様が若干異なる。最も目に
付く違いは、HKM4がM16系の特徴のひとつでもある排莢口の開閉式ダストカバーがオミットされ、ボルトが
剥き出しだったのに対し、HK416では従来のダストカバーが復活している点だ。また、HK416では、アッパ
ーレシーバーのレール位置が若干底上げされている。
バリエーションとしては、.308NATO弾モデルの「HK417」を用意し、選定中の新型6.8mmSPC弾にも対応
予定である。また、2008年には、民間型となるセミオートオンリーの「MR223(MR556)」を発表している。
外観上ではグリップとストックが新規デザインに改められており、今後HK417の民間型「MR308(MR762)」と
共に市場に出回る予定だ。
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