|
|
銃身長 |
重量 |
口径 |
装弾数 |
製造国 |
728(943)mm |
3.85kg |
5.45x39mm |
30 |
ロシア |
|
ミハイル・カラシニコフの弟子、ゲナディー・N・ニコノフが開発した突撃銃。
生産はイジェマッシ社が行っている。5.45x39mm弾を採用したAK-74Mの後継モデルであり、名称もAK
シリーズと同様で、AN-94の "A" は自動小銃(Avtomat)を、"N" は設計者ゲンナジー・ニコノフ(Gennadi Nikonov)を 指す。
本銃は他の突撃銃(というより銃器全般)と比べて特異な点が幾つか挙げられる。
まず1800発/分という超高速2点バーストを実現すべく、機関部にプーリーを内蔵している。これにより反動
が発生する前に次弾を撃つ事ができ、AKシリーズより高い集弾性を獲得した。また、高い発射速度を実現
するため、薬室へ薬莢が装填される前にスライダー上へ薬莢が運ばれ、その後に薬室へ装填される機構を
持つ。このスライダーはスチールワイヤとプーリーにより作動し、その機構を避けるためマガジンは右に傾い
た状態で銃に装着される。 レシーバー右側面に折りたためるフォールディングストックを採用し、ポリマー製
パーツも使用されている。
その一方で独特の銃身後退機構によってリコイルを軽減し、マズル部自体にもサプレッサーを備える等、
使用者の負担を抑制する充実した機能を備えている。さらに銃剣は刃を水平にしてバレルの右側に付けられ、
アドオンランチャーとの同時使用が可能。
グリップ部には撃発装置を内蔵し、保管時は別にすることで保管時の事故・盗難を防ぐ等、様々な点で進化
している。但し、これはソ連崩壊後のエリツィン政権?プーチン政権初期に横行した軍の銃器の横流しを防止
する意味合いが強い。銃身側面の風車型のパーツはゼロイン距離をアイアンサイトで切り替える為のもの。
しかし、発射機構の複雑化と、分解整備が難しくなった為、誰でも扱えるAKシリーズとは異なり、特殊部隊
等の「プロ」の兵士向けの突撃銃とされている。また、AKと異なりCNC加工が多く、製造コストが高く、複雑な
内部構造のせいで作動不良を起こしやすくなったのもAKとは対照的である。
なお、「アバカン」とは開発中のコードネームで、ロシアのシベリア南部にあるアバカン要塞から取られた
ようだ。また、現在そこに位置するハカス共和国の首都の名前でもある。
1994年にロシア軍に制式採用され、当初はエリート特殊部隊(スペツナズ)に配布されるに留まったが、
近年のロシア経済の回復により、現在概ね1小隊につき1丁の配備まで進んでおり、ドラグノフ狙撃銃と併用
することでAKの短射程問題をカバーする運用を行っている。 AN-94の射程支援に合わせたと思われる
狙撃銃SV-98も開発された。
|
|
|
銃火器の画像解説文は、各銃器メーカーより転載しています。
転載に関しては、転載元の転載規約に従って行ってください。 |
|
| |